国産MRオープンスポーツ「MR-S」はなぜ売れなかったのか?

2012年にトヨタ86が登場しました。これはトヨタにとって久々のスポーツカーだったわけですが、
それ以前直近で生産されていたスポーツカーは何でしょうか?

正解は

MR-S(ZZW30)です!

MR-Sは1999年から2007年まで生産されていたオープンスポーツカーです。
しかし2007年にはスポーツカーの販売不振のために生産を終了することになりました。

MR-Sってどんな車

出典元:Toyota MR-S (mr2) за копейки! Японский ответ Porsche.(Youtube)

MR-Sという名前ですが、
この車はミッドシップレイアウトのスポーツカーで、トヨタのミッドシップMR2の後継車にあたります。
実際、海外ではMR2として販売されておりました。(MR2スパイダー)
海外ではMR-Sという名前がMrs.(夫人)を連想させることからスポーツカーとしては不似合いという判断だったようです。

しかしながらそのスタイリングはMR2とは結構違ってます。
MR2にも限定生産のオープン仕様があったのですが、MR-Sは完全なオープンカーです。
下記にスペックをご紹介します。

  • MR-S (ZZW30)
    全長全幅全高:3885x1695x1235
    エンジン:1ZZ-FE 1794cc
    最高出力:140PS/6400rpm
    最大トルク:17.4kgm/4000rpm
    駆動レイアウト:MR
    車両重量:970kg

1ZZ-FEエンジンは特別スポーティーなエンジンというわけではなく、
カローラやヴィッツにも搭載される汎用的なエンジンで、
パワーは140PS、最大トルクも17.4ということでハイパワーというわけではありませんが、
特筆すべきはその車重970kgでしょう。
また、主要コンポーネントを他車と共有したことで1999年モデルの最低グレードは168万円と、かなり安価で販売されました。

MR-Sはライトウェイトオープンスポーツ

以上のような特徴はマツダロードスターとかなり似通っていると思いませんか?
1999年といえばすでにロードスターはモデルチェンジしており、
NB型ロードスターが登場しておりました。

  • NBロードスター (NB8C)
    全長全幅全高:3955x1680x1235
    エンジン:BP-ZE 1839cc  (最終型はBP-VE)
    最高出力:145PS/6500rpm (最終型は160)
    最大トルク:16.6kgm/5000rpm
    駆動レイアウト:FR
    車両重量:1030kg

NB8C型はMR-Sと同じく1.8Lのノンターボで、1998年発売ですが、
スペックを比較してもかなり似た仕様となっております。
細かく見ればサスペンションはダブルウィッシュボーンのロードスターとちがい、
前後ストラット式ということで少し寂しい仕様ですが、
車重については惜しくもNBロードスターが先代と違って1tを超えてしまったところ、
1800ccのエンジンを持ちながら1t以下の車重で登場しているのはなかなかスゴイ。

パワー競争が落ち着いてきて、このような決して最速を目指しているわけではなく、
運転して楽しい車という路線にのった車として送り出されたに違いないでしょう。
先代MR2はそのMRレイアウトとターボパワーも相まってピーキーな車とされていましたが、
140馬力のMR-Sならばそんな心配はなく、MRというレイアウトによる回頭性のよさ、
1tを切るライトウェイトボディによる軽快なドライビングが楽しめるのではないでしょうか。

しかし人気がなかった?

そんなMR-Sですが、販売としては今一つ、人気も今一つだったようです。
よく言われるのが、馬力が無いと。

たしかにスポーツカーで140馬力というのは非力な部類ですが、
先代MR2とは違う、ライトウェイトオープンスポーツなのだと意識すれば140馬力の970kgは悪い性能ではないのではないでしょう。
先代のMR2は1200kgを超えておりましたし、仮に970kgで250馬力とかだったらもうレースカーみたいなもんで、
オープンを楽しむような車ではなくなっているでしょう。

このように馬力について不満がでるのは、
見た目が良く言われるようにポルシェっぽく、速そうな見た目だからでしょうか。
サイドのインテークもなかなか戦闘的です。
もしMR-Sがロードスター的な見た目だったら馬力がないという意見も減っていたかもしれません。
そういうことで、軽い気持ちのドライバーからしたらMRで荷物もあまり積めないMR-Sは本格的すぎて、
ガチガチのスポーツカーが欲しいドライバーからしたらMRレイアウトとはいえ緩すぎたのでしょうか。

今のNDロードスターはSで250万。
1999年のNBロードスターの最低グレードは177万ということで、
大体1.4倍になっているとすると、
168万円のMR-Sは235万! この価格で1.8リッターMRに乗れるのはなかなか魅力的です。
しかしそれでも売れなかったとなるとなかなか難しいですね。
単純に安いスポーツカーを出してくれ~それなら買うよ~という声が聞こえてもそう単純にはいかないようです。
とはいえ当時は共有パーツ使用で中途半端なスポーツカーのような扱いをされてしまったMR-Sですが、
昔よりスポーツカーが減ってしまった今、
同じようなコンセプトで安価なスポーツカーを出してくれれば売れるのでは?
…と思いましたが当時もそんな発端だったのでしょうか?

 

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