旧車・スポーツカー紹介

国産初の280馬力を誇ったZ32フェアレディZ


出典元:Youtube
今もなお手に入るスポーツカーと言えば、フェアレディZです。マツダのロードスターだけではありません。
フェアレディZもまた、6代目まで続くスポーツカーなのです。

しかしフェアレディZはマツダロードスターと違い、
1度その存在が途絶えている期間があります。
4代目にあたるZ32の販売終了した2000年から、
Z33が復活する2002年までの2年間、フェアレディZは一時的に市場から姿を消していました。
一つの節目になったZ32の生産終了でしたが、Z32とはどんな車だったのでしょうか。

Z32とはどんな車か?

Z32は1989年に登場しました。
R32スカイラインや、ユーノスロードスター等と同じ、いわゆるヴィンテージイヤーです。
Z31までの伝統的なフェアレディZのロングノーズ&ショートデッキのデザインとは異なり、
スーパーカーを彷彿とさせる、ワイド&ローなフォルム。(Z32からは3ナンバーサイズとなりました)
Z32のスタイリングは別格に美しいと推すファンも多く居ます。
比較的フロントノーズも短くなり、ショートデッキになったデザインも特徴です。
もっともこれは、S130までの直列6気筒のL型エンジンとはことなり、
エンジンがV型に変わっているため、ロングノーズになる必然性はなかったようですが。
一方で伝統的なノーズの低さは変わらず保守されておりますが、
V型の新開発エンジンはやや全高が長く、かなり窮屈に納められていることから、
腕一本も入らないエンジンルームなどとも言われ、
Z32のエンジン回りの整備性は非常に悪かったと言われております。

スポーツカーというよりはGTカーという性質が強く、
シートは本革仕様、Tバールーフや、コンパーチブル仕様の存在など、
原点であるフェアレディZの廉価なスポーツカーというイメージから方向を変え、
高級スポーツカー路線へ向かっていったと言えるでしょう。

Z32の性能は?

Z32フェアレディZ(E-GCZ32)
※2by2 ツインターボモデル
全長全幅全高:4525x1800x1255
エンジン:VG30DETT 2960cc V6
最高出力:280ps/6400rpm
最大トルク:39.6kgm/3600rpm
駆動レイアウト:FR
車両重量:1550kg

新開発のV6ターボエンジンVG30DETTは280馬力の最高出力を誇ります。
輸出仕様は300PSであり、実際にはもっとパワーがありました。
280PSは馬力規制の結果によるものと言えます。

8月にR32スカイラインGT-Rが登場するより先に、フェアレディZは7月に登場していますから、
国産初の280馬力規制仕様のスポーツカーとして誕生しました。
最大トルク39.6kgmという数値は
日産独自の4WS機構が搭載されており、ハンドリング性能も
その大柄なボディとしては良かったようです。
ただし、230PSのNAエンジンVG30DEを搭載したモデルも存在しており、
約1500kgの車重を踏まえれば、230PSの仕様はややパワー不足かもしれません。

Z32は2000年の末に販売が終了し、
そこから2002年にZ33として復活するまでフェアレディは絶版となりました。
Z33のデザインはZ32とは大きく異なっており、かなり印象が違います。
やや原点回帰が見られ、Z32のワイド&ローは保ちつつもロングノーズになりました。



CMでもそのあたりが強調されるかのように、初代Zが登場しております。
こうしてみると初代Zのかっこよさが強調されてるような・・・

中古車として

ここ最近、R32GT-Rの輸出解禁が話題になってましたが、
同時期のZ32も当然同じであり、やはり海外へ輸出されているようです。
Z32はTバールーフの雨漏りや、上述のエンジンルームの狭さと、
VGエンジンが熱にあまり強くなかったということからトラブルが多かったようで、
あまりまともな個体があまり残っていないのが現状です。

Zの存在

その後Z33はZ34にモデルチェンジ、現在も続いており、
最近は2019年にZ35にフルモデルチェンジされるという噂もありますね。
スカイラインGT-RはスカイラインとGT-Rに分岐してしまいましたが、
フェアレディZは今も残されているおります。

スポーツカーとしての速さとしてはGT-Rが不動の存在となっておりますが、
日産の海外進出を切り開いたZは、メーカーにとっていかに重要な車であるかがうかがえますね。
今後Zが無くなった時、日産終わったなと私は感じると思います。

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