レトロなのに新しい。日産のパイクカー「Be-1」「パオ」「フィガロ」


時は1987年。もうすぐバブル経済もはじけ始める頃ですが、当時はまだ真っ只中。
バブル期は車も景気が良く、ギミックがふんだんに盛り込まれ、
今から見直してみるとお金を掛けている感じが伝わってきます。

そんな時期に登場した、風変りな日産の「パイクカー」と呼ばれる車。

第一弾は「Be-1」

当時自動車業界では最新装備、高性能さ、新しさ、豪華さを競い合っていた時代、
そんななかなにやらレトロな雰囲気の車が登場しました。しかし、リメイクではありません。
正真正銘あたらしい車、レトロであっても古臭くない。素晴らしいですね。
パイク(Pike)とは、英語で槍や矛を意味する単語です。
先鋭的、急進的で尖った車だということでしょうか?
第一弾で登場したBe-1は予約注文が殺到するほどの人気車だったようです。
この車が社会に与えた影響は大きく、のちのニュービートルの登場にも影響しているとか。

第二弾は「パオ」

第3弾の「フィガロ」

私はこのフィガロが好きですね。
Be-1、パオ、フィガロは全てK10型マーチをベースにした車ですが、
フィガロだけはオープンカーです。その上唯一ターボを搭載していました。
そうはいっても1000CCのSOHCエンジンで、
ボディは810kgで最大出力は76馬力(6,000rpm)なので、スポーティーというわけにはいきませんが。
残念なことに3ATのミッション限定だったというのもすこし惜しいところ。
これで5MTなんていうモデルがあれば、また違った人気があったかもしれません。
そうなると今ほどきれいな個体がもう残ってなかったのかもしれないですが…

内装は白を基調していてシンプルながらもとても豪華に感じます。
下の動画で高画質に見ることができます。(BGMが大きいです)

当時の自動車の豪華さ高級化路線へ反発している感はありながら、
K10マーチからこれだけの変貌を遂げ、またこの内外装の手の込み具合ですから、
かなりお金はかかっています。1991年というとすでにバブルが崩壊していくところですが、
まだまだバブルの名残を感じますね。

新車販売は限定2万台日本国内のみ、それも3回にわけての抽選だったというレア車ですが、
中古車は国外にも輸出されており、総数のうちの半数は国外にあるとかいうほどです。
ヨーロッパ、特にイギリスではなかなか人気が高く、オーナーズクラブも存在しているとのこと。たしかに英国受けしそうな感じはしますね。
この下の動画はイギリスで開催された25周年イベントの模様のようです。

フィガロの独特のデザインもあいまって、もはや日本の車ではないかのように見えます。

日産のパイクカーはこの後もラシーンやエスカルゴ等が存在しています。
パイクカーは当時の自動車業界の潮流に反発するような尖った存在であったようですが、
いまのご時世も、同じようなデザインの車ばかりが登場し、電子制御化、低燃費化、居住空間の確保ばかりを競いあっている状況です。
それは悪い事ではもちろんありません。現にそれが求められているわけです。

しかし私はこんな今の状況だからこそ、当時のパイクカーのような、
レトロなのに新しく、革新的という存在がまた登場してくれることを期待してしまいます。

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