アイルトン・セナといえば日本のF1ブームを巻き起こしたレーサーです。
日本では「音速の貴公子」として親しまれましたが、
1994年のGPにおいて走行中事故を起こし、病院に搬送されるも、帰らぬ人となってしまいました。
セナが開発に関わったNSX
ホンダのエンジンには思い入れがあったと知られていますが、
アイルトン・セナはホンダのスーパーカーNSXの開発に関わっており、
試作中のNSXをサーキットにてテスト走行し、ボディの剛性不足を指摘していたようで、
それを踏まえてホンダも剛性目標を見直して開発を継続したようです。
下の動画は、鈴鹿サーキットにてアイルトン・セナがNSXのステアリングを握り、レース走行している様子が高画質で視聴できます。
この動画の素晴らしいところはセナのペダルワークを撮影して記録しているところです。
販促ビデオでは、スポーツ走行している様子を外から映すのみにとどまるのでしょうけども、
それでは外観・景色的な良さであったりとか、サウンドしかわかりませんが、
この動画ではプロのレーサーが市販車でどのようなドライビングをするのか、
外からの撮影ではわからないところを見ることができます。
New SportsCar X
NSXという名前、それは「ニュー(New)」「スポーツカー(Sports car)」と未知数を表す「X」を合成させた
New SportsCar Xの略です。
第2期F1参戦を機に「世界に通用するHondaの顔を持ちたい」との願いから発売された車 (Wikipedia ホンダ・NSX)
発売されたのは1990年ということで、たしかに当時のホンダには明らかなスポーツカーは無いかもしれません。
インテグラ(DC2)のタイプRだって、1995年まで出ません。Sシリーズも途絶えてた時でした。
そこで登場したホンダの顔というわけですね。
スポーツカーというよりスーパーカーですが。
スペック
NSX (NA1) 1990年式
全長全幅全高:4430x1810x1170
エンジン:C30A 2977cc
最高出力:280PS/7300rpm
最大トルク:30kgm/5400rpm
駆動レイアウト:MR
車両重量:1350kg
上記動画では最高出力265馬力となってますが、これはAT仕様だからです。
MTでは280馬力ということで当時国産車では最高レベルです。
最高レベルの他の面々はツインターボが載っているのが当たり前なのに、
NSXは自然吸気のNAエンジンで280馬力に到達しているのがアツイです。
それゆえに伸び代という観点からすれば他に劣るかもしれませんが。
その後のインテRもシビックRもS2000も全部NA高回転のエンジンでした。
ホンダのこだわりを感じますね。
最新のNSXはターボでしかもハイブリッドになってしまいましたが… 時代が変わってしまいましたね。
動画でも書いてますが、NSX-Rでは、
もともとオールアルミボディでやたら軽かったNSXをさらに120kgも減量しています。
遮音材や快適装備は取っ払われました。
軽量化だけじゃなくエンジン各部の精度も向上させられ、重心も下がり、全高も-10mmになってます。
ちなみにオールアルミボディなので板金は大変らしいですね。
著名人もNSXを所有していた?
アイルトンセナは実際にNSXを所有していたようで、
2014年には当時のオーナーにより、セナのNSXとしてオークションに出品されたことで話題になっておりました。
NSXはアイルトンセナだけでなく、ビルゲイツやトム・クルーズ、ドリキンの土屋圭一や、
俳優の唐沢寿明も所有していたとかで、所有した著名人が多く、やはり特別な車です。値段的にも…
ただし高いとはいっても当時速いスーパーカーといえばべらぼうに高いフェラーリやポルシェだった時代、
日本車らしい品質を備えて、スーパーカーは速いが脆い、速さと無関係なところでのチープさ、
そんなものを覆して登場したNSXはそれまでのスーパーカーと比べると明らかに安価だと思います。
唐沢寿明さんは下の動画でNSXへの思い入れを語っております。
車の中で寝泊まりしていたなんて、動画の語り口からしてその思いは相当ですね。
楽しげに語っている様子を見ているとこっちまで楽しくなってきますよ。お勧めです。
余談 typeR
ところで、タイプRという名前、
今ではシビックタイプRが有名ですが、
ホンダの最初のタイプRといえばこのNSXだったらしいですよ。