(出典:youtube)
R32スカイラインといえば、やはりGT-Rでしょうか?
以前にR31スカイラインをご紹介した時(記事)にもありましたが、
R32になって実に16年ぶりの「GT-R」復活を遂げ、その後R33,R34と続いていくことになる最初のスカイラインがR32ですから、
R32といえばGT-Rだというのも当然といえば当然ですよね。
GT-R誕生に先駆けて存在したスポーツグレードがGTSだ。
GT-R発売より前にGTS-tというスポーツグレードが存在しました。
GT-Rほど今の時代に知名度は無いと思います。頭文字Dにも登場しません。
ですが、このGTSは決して悪い評価をされていたわけではなく、
GT-Rが居なければ、もっと抜群の知名度があってもおかしくないような優れた車です。
E-HCR32 スカイライン GTS-t typeM
HCR32のスペック
全長全幅全高:4530×1695×1325mm
エンジン:RB20DET(2.0L 水冷直列6気筒ターボ)
最高出力:215ps/6400rpm
最大トルク:27.0kgm/3200rpm
車両重量:1260kg
駆動方式:FR
グレード名のGTS-tという末尾のtはターボを意味しております。
エンジンはRB20DETの末尾のTと同じ意味ですね。
R32GT-RでおなじみのRB26DETTはツインターボだからTTとなっています。
GTS-tは速かったか?そのスペック
最高出力は215psと、GT-Rが280psだから影が薄くなりがちですが、
1989年式の2リッター車としてはかなり強力です。
パワーもそうですが、このR32スカイラインの注目すべき点は実は車体寸法です。
先代のR31スカイラインターボと比較してみても下記の通り
寸法比較 R31全長:4650mm → 4530mm -3%
R31全幅:1690mm → 1695mm +0.2%
R31全高:1365mm → 1695mm -5%
かなりのサイズダウンではないでしょうか。
車体重量に至っては 1400kg→1260kg と、10%も軽くなっています。
それに加え、前述のとおり最大出力は215ps。
GT-R復活の先駆けであるR31スカイラインGTS-Rでも210psだったことを考えると、
相当優秀なスペックだと思います。
R31は当時の流行であったハイソカーを意識した車であり、
R30よりも大きなボディとなって登場しました。
それについてあまり良い評価がされなかったのは以前の記事のとおりです。
当時、「スカイライン」といっても、スポーティーなイメージは薄れていたそうです。
その反省があったということで、今度のR32はスポーティーなスカイラインの復活を強くアピールしたスペックだと言えるでしょう。
このスペックからして、すでに相当速そうな車です。
しかしこの車がアテーサETSを搭載した4輪駆動になり、さらに大きなツインターボエンジン、大径ブレーキなどなど、
より強化されたGT-Rというモデルが存在するのだから、GT-Rがいかに化け物なのかがわかると思います。
こちらの動画では、冒頭で土屋圭一氏が当時登場したばかりのR32スカイラインGTSをレビューされてます。
「昔のGT-Rを思い浮かべられるような」という台詞があり、動画の当時はまだGT-Rが発売までされてなかったのか?どうかわかりません。
GT-R登場後はあらゆるスポーツカーの比較対象としてGT-Rばかりがひっぱりだこになってしまい、
GTSについてコメントを聞く機会が減ってしまうのですが、
当時R32スカイラインそのものがかなり高評価で迎えられていたことが良くわかります。
スポーティーになったスカイライン、しかし狭かった。
というわけで、走行性能は走れるスカイラインの復権だと、評論家やレーサーからかなり評判が良かったといいます。
しかし、スポーティー路線に向かった代償として残念なことなのですが、
一般ユーザー向けとしては4ドアセダンタイプであっても後部座席が異様に狭くなってしまっており、
当時は狭いと不評だったようです。実際販売台数は良くなかったとか。
それでまたR33スカイラインで大型化することになったのでしょう。
そうなるとまた、R33はデカイ、重いと、スポーツカー愛好家からは不満が出るわけで…
これは難しい問題ですね。
スポーツカー好きからすると、スポーティーさを中心に評価をしてしまいがちですが。
そんなこんなで今ではGT-Rとスカイラインが分かれることになったんですかね?
排気音
この手の車は改造マフラーの排気音動画が多いため、
純正排気音の動画が見つかるかどうか不安でしたが、
下の動画で聞くことができました。