最も美しい日本車は117クーペか。それともその後継車か。


出典:Auto Reviews(Youtube)
「ジョルジェット・ジウジアーロ」というイタリアの工業デザイナーの名前を、
車好きならどこかしらで名前を聞いたことがあるのでは?
よくテレビやら雑誌やら
で、「デザインはあのジウジアーロなんですよ!」なんて、
聞いたことないですか?

たとえば初代フォルクスワーゲンのゴルフはジウジアーロのデザインです。

出典:erclassicsholland(Youtube)
さすがにこの車を初めて見るという人はほとんど居ないんじゃないでしょうか?有名な車ですよね。
名前を知らなくてもテレビや映画で見ることがあるのではないでしょうか?
全体的に直線的で、メリハリの効いたデザインをしております。

また、ジウジアーロは日本車も多くデザインしています。

美しい日本車としてその名がよく上げられる、いすゞの117クーペはジウジアーロのデザインです。

出典:mikichan1984(Youtube)
(ちなみに↑の動画の3代目に出てくる角目の117クーペは後期型です)
その美しさは折り紙付きで、

1966年3月のジュネーブショーで発表され、コンクール・ド・エレガンスで優勝
さらに同年秋の東京モーターショ ーでも賞賛を博しました。 (ISUZU webページより)

そんな117クーペですが、実は後継モデルがあります。
「いすゞ ピアッツァ」 です。


(欧米市場ではImpulseという名称が使われておりました。)

いすゞの美しい車として、117クーペか、ピアッツァか、とその名が挙げられる車です。
117クーペと比べると直線的なデザインです。
しかしリアは意外と丸みを帯びており、ポルシェ924っぽい雰囲気です。
半目のセミリトラクタブルヘッドライトも特徴的ですね。
ピアッツァは一見、スポーティーなハッチバックにも見えますが、
持ち味は動力性能ではなく、凹凸、段差をできる限り取り除いた抵抗のない独特の美しいデザインこそが最大の特徴でした。

上の動画のCMでも映っていますが、
初期発売当時は今では当たり前になったドアミラーが認可されておらず、よく見たらフェンダーミラーがついています。

フェンダーミラー=悪というわけでは決してありませんが、
全体的に突起を取り去ったデザインをしているだけに、妙に浮いた存在に感じませんか?
2年後の1983年からは法律改正に伴って無事ドアミラーに変更されることになります。
これに伴ってピアッツァのデザインは完成したと言えるのではないでしょうか。
フェンダーミラー派の人もいらっしゃるかもしれませんが…

外見だけではないこだわり

ピアッツァの特筆すべきデザインは外装のみではありません。
内装、特にメーター周辺は近未来的な雰囲気を持っております。
XEという最上級グレードにはデジタルメーターが標準装備され、さらにハンドルからすぐ手が届く範囲に
エアコン操作やハザードボタンなどの多数のボタン類が備え付けられており、
それらが点灯する様なんとも、昔の近未来イメージ、SF的でワクワクします。
下の動画でその様子を少し見ることができます。

その動力性能はどんなだったのか。

初代ピアッツァのスペックです。

  • ピアッツァ XE (1981)
    全長全幅全高:4310x1655x1300
    エンジン:G200WN 直列4気筒DOHC 1949cc
    最高出力:135PS/6200rpm
    最大トルク:17kgm/5000rpm
    駆動レイアウト:FR
    車両重量:1190kg

搭載するエンジンG200WNはジェミニに搭載されていた1.8Lエンジンの拡張版であり、
足回りもジェミニを流用した仕様です。
デザイン面に関しては真新しく突き抜けた仕様だったピアッツァですが、
動力性能面についてはイマイチ注目すべき点が無いのが惜しいところです。
1200kg近い車重に対して最高出力は135psというのはやはりパワー不足感を拭えません。
その後マイナーチェンジを繰り返し、ターボ付き2.0Lエンジンが搭載されることになります。

  • ピアッツァ XE (1987)
    全長全幅全高:4385x1655x1300
    エンジン:4ZC1 直列4気筒SOHC ターボ 1994cc
    最高出力:180PS/5400rpm
    最大トルク:25.5kgm/3400rpm
    駆動レイアウト:FR
    車両重量:1240kg

エンジンはSOHCに変更されましたが、最高出力は180PSまで強化されました。
車重も50kg増量しておりますが、パワーウェイトレシオに換算しても、8.8kg/psから6.9kg/psと明らかにパワーアップしております。
しかしながら、ピアッツァの頃の年代だとエンジンの馬力表示は、エンジン単体での出力であるグロス表示ですから、
現代の基準であるネット表示に(誤差15%として)換算すれば150ps程度となり、やはりそこまで速い車というわけではなさそうです。

そもそも、上のCM動画にもありましたが、
キャッチコピーが「シニア感覚」ですから、落ち着いた大人の車というようなコンセプトでしょうか。
値段も相当に高く、上級グレードは当時で300万したほどです。
ですから動力性能がどうとか言うことは野暮なのかもしれません。

ピアッツァは1991年の2代目にモデルチェンジします。
そしてその2代目ピアッツァがいすゞ自動車の生産した現在最後の乗用車となりました。

いすゞ自動車はピアッツァも含め、117クーペ、ベレット、ジェミニ等、個性的な車を多く手掛けていた乗用車メーカーでもありましたが、
今では世界的トラックメーカーというイメージが定着しております。
もし今も乗用車を生産していたら、どんなデザインの車が登場していたのか気になるところですね。

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