戦後!復興!昭和!といえば、どんな車が思い浮かぶでしょう?
トラックが未舗装の道を列をなして進んでいるような風景、
そのトラックはもしかして3輪トラックではありませんか??
戦後日本の大ヒット三輪軽トラックといえば、
それはミゼットでしょう。下の動画で紹介されております。
ミゼット
なんとも愛嬌のある顔、この特徴的なデザインに加えて、
ALWAYS三丁目の夕日にも登場していたため、
車に詳しくない人でもその存在はご存知かもしれません。
このミゼットには、バータイプのハンドルを持つタイプと、
先ほどの動画のような丸ハンドルをもつタイプの2種類がありました。
といってもハンドルが違うだけというわけではなく、
フォルムもエンジンも異なるため、全く別の車です。
バーハンドルタイプのミゼット
この車はクレヨンしんちゃんの映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」に出てましたので、
見たことある人もいるかもしれません。
三丁目の夕日もそうですが、昭和日本を象徴する車というわけです。
バーハンドルミゼットは1957年に登場して1962年まで5年間生産され、
丸ハンドルミゼットは1959年から1972年まで13年間も生産されました。
ちなみにダイハツは軽3輪トラックを最後まで生産していたメーカーであり、
ダイハツがミゼットの生産を終了したと同時に、軽3輪は姿を消しました。
背景には車の性能向上による、高速輸送需要の高まりがあり、
3輪車ではその性質上、4輪ほど安定しませんため、高速走行に適さず、
次第に軽4輪が主流になっていきという事情がありました。
今では安全規制の問題もあり、3輪車を見かけることはまず無いでしょう。
それから長らくミゼットという車は存在しておりませんでしたが、
24年後の1996年、「ミゼットII」として登場することになります。
ミゼットⅡとはどんな車?
ミゼットⅡ
このミゼット2は安全性を考慮してやはり四輪となりました。
同じくダイハツのハイゼットと部品を共有しているようです。
当時の基準からしても非常に小さい車でした。
車体の大きさは全長2790mm、全幅1335mm、全高1705mmで、当時の軽自動車の寸法制限である全長3300mm、全幅1400mm、全高2000mmを大幅に下回り360cc時代の軽自動車に近く …(Wikipediaより)
最近の軽自動車はその居住性の確保から規格めいっぱいになっているのに対して体積比にして68%です。
また、スペースの問題からスペアタイヤをフロントに搭載しているのですが、
それがまた顔のようなデザインになっており、コミカルな印象を受けます。
メーカーもそれを全面に売りにしているのか、CMもかなりコミカルで楽しい印象です。
走行性能は?
前期型はなんとキャブレター車でしたが、後期型は電子制御に変わり、エンジンもパワーアップした結果、
EF-SE 最大出力33ps/4900rpm を発揮しました。
車重は580kg。今のハイゼットは重量が800kgほどありますからかなり軽いです。
ほぼセンターに運転席がありますが、一応2人乗りです。
かなり狭そうです。
ですが一人で乗って運転するなら、その圧迫感はまるでレースカーのようで楽しそうではないですか?
下の動画はミゼットのワンメイクレースの模様です。
運転席はもはやコックピットという感じで、マニュアル操作なのも相まってなかなか面白そうです。
土屋選手が指摘するように、たしかにあまりはしゃぐと横転しそうではありますね。
利便性から、所有するのはなかなか難しいですが、
一度運転したいと思う、他にはない車ですね。
今後こういう楽しそうな軽トラが登場するでしょうか??